元小学校教員に学ぶ、一番上手な教え方は〇〇すること
皆さんは、子どもに何かを教えてあげることは好きですか?
子ども達が知らなかった知恵を継承するのは、とても素敵なことですね。
そんな中、子ども達への教え方がとても上手だなと思う方がいるので、ご紹介します。
その教え方とはズバリ「自分がお手本となり見せる」というやり方です。
《見せて興味を引き出す》
元小学校の理科の先生であり、様々なイベントで竹細工などを教えているその先生は、いつも下準備をしっかりされてから来てくれます。
いざ教える時になると、最初は丁寧に説明をするのですが、後は自由に一生懸命やる子ども達を温かく見守りながら、都度わからない部分を教えてくれます。
そして「これぞ教えるということの基本だな」と思う部分は、その後にあります。
それは、自分が竹細工作りをとても楽しそうにやって見せることです。
夢中で自分が竹細工を作る姿を子ども達に見せることで、楽しむお手本となり、子ども達の興味を自然に引き出してくれるのです。
子ども達が作った竹とんぼの手直しをする時も、自分で一から作る時も、また準備で竹を切る時でさえも、夢中で楽しそうに「本当に竹細工が好きなんだな」と周りが感じるくらい夢中で竹細工を先生ご本人がやられます。
その姿を見て子ども達は「何だか面白そうだな」と興味がわきやってみたくなり、どんどん参加者が増えていくのです。
口で教えることも大事なことですが、それ以上に「学ぶ楽しさ・やってみる面白さ」を自ら示して伝えるというやり方は、とても自然な形で子ども達の興味を掻き立たせ「学びたい!やりたい!」に繋がっていることに、毎回感心させられます。
《ちょっとした実験》
ある日、先生をマネしてこんなことをしてみました。
私が日ごろやらない算数の問題を、子ども達の前で何も言わずやり始めてみました。
難易度は子ども達もできるくらいの簡単なものです。
すると「ママ何やってるの?私もやる!これくらいなら出来るよ。やらせて!」と子ども達は自ら言い出し、そこからなんと1時間もずっと一緒に算数の問題に楽しく取り組むことができました。
恐らく「算数やりなさい!」と言った時とは違い自発的にやってみたくなったことが、1時間の集中力に無理なく繋がったのでしょう。
小さな出来事ではありますが、自分がお手本となり興味を持たせて一緒にやってみるということが、先生の教え方が上手だと感じていた理由だと確信出来ました。
《自然な姿を見守ることの大切さ》
知人の小学校時代の先生であったその方のことを、知人は恩師と語ります。それは、小学校時代にとことん喧嘩をさせてくれたからだそうです。
授業が中断されてしまっても、子ども達に気が済むまでとことん喧嘩をさせてあげる、でもそれは放任ではなく、近くでしっかり見守り続けてくれたそうです。その記憶が今でもしっかり感謝と共に残っているそうです。
喧嘩の時も子ども達が竹細工をする時も、この先生が子ども達の行いを尊重し見守る姿は、今と昔もきっと変わっていないのでしょう。
皆さんも、子どもに何かを教えてあげる時など、まずは自分が楽しそうに取り組む姿を見せ、見守ってみてはいかがでしょうか?
きっと「やりなさい!」と言うよりも、自然に継続的に取り組んで貰えるようになることでしょう。