5人の母の、〇〇しない最強の子育て

大切な我が子だからこそ、心配になりつい過保護になってしまうなんて経験はありませんか?

 

私の友人で過保護とは全く違う方法で子どもを育てている理恵さんを今回はご紹介したいと思います。

《私は一切何もしていないよ》

 

「高校受験のことに関して、私は一切何もしていないんだ。」

 

そう言い切る理恵さんは、長女の高校受験を控えたある日こう言いました。

 

「それじゃお姉ちゃん不安なんじゃないの?一緒に塾を探したり、模試の日程調べたりしなかったの?」と聞くとこう答えたのです。

 

「うん、そんなのしていないよ。塾にも行かせてないし、模試も受けた日を知らなかったくらいだよ。私は働くことをすすめたのだけど行きたい高校があるのだと。本当に自分が行きたいと思っているみたいだから、受験申込やら何まで自分で模索して頑張っているよ。」

 

聞いている私が「本当に大丈夫かな?」と心配してしまうほどさっぱりとした発言でした。

 

受験ともなると、親が一緒に調べたり何かとサポートをするものなのだろうと考えていました。

 

大切だからこそ心配になり、失敗させないよう親が沢山手掛けてしまうのが当たり前のことだと思っていました。

 

しかし理恵さんは見事にその逆で、過保護にせず全て自分でやらせていたのです。   

《娘さんが出した結果》

 

そして、いざ結果はというとお姉ちゃんは見事に目指す超一流難関校の受験を塾にもいかずに突破しました。

 

それだけではありません。

 

ここの高校に自分が行きたいと決めただけでなく、入学手続きから必要な備品の準備まで、全てのことを自分の貯金から捻出し、更には授業料の引き落とし口座も自分の口座に設定してきたというではありませんか。

 

最初の入学金こそ理恵さんが援助をしたとのことですが、それも「毎週どれくらいバイトをしたら一か月でこれくらいのお金を貯められる。その中から月々これくらいずつ返金していけば授業料と入学金返済とを賄える。」と自分で細かく計算をしてきたというのです。

 

私が自分の子どもたちから受験したいと言われることを想像してみると「塾に入れてあげて、勉強する時間を作ってあげて・・・」と色々「してあげる」をしてしまうだろうなと思っていました。

 

大切なゆえに、失敗させたくないという気持ちできっとしてしまうのではないかと思っていました。

 

しかし今回の理恵さんを見て、本当の子育てとはこういうことかもしれないと学びました。

《自分でやらせること》

 

子どもが大切なのはみんな同じです。

 

でも、だからこそ失敗させないよう色々手掛けたり助言するのではなく、自分でやりたいことを見つけさせやり方も模索させ、自分で決めた道に進ませてあげることこそ子どもを自立させるための子育て方法であるということを理恵さんは教えてくれました。

 

身をもって示してくれた彼女にはとても感謝しています。

 

例え失敗したとしても、それは必ず学びになります。

 

むしろ「失敗からしか学ぶことは出来ない」と彼女は言います。

 

誰より応援しているからこそ、さっぱりした発言をしながらもしっかりと傍で子どもを見守る友人は、子どもの意思を尊重し「高校にもしも落ちたら恥ずかしい。」だとか「高校へ行けなかったら不安だ。」などの親の考えは全くありませんでした。

 

そして、お姉ちゃんが学校へ合格の報告をしに行った際、塾に行かない代わりに勉強を習っていた先生方みんなが感動し涙を流してくれたのだと言います。

 

受験勉強を頑張るその過程で協力をしていた大人が感動し泣いてくれたと報告を受けた理恵さんは「もうこの子は何があっても大丈夫だ。強く生きていける。」と確信したと言っていました。

教えてあげるのは大事なことです。

 

でも心配だからとあれこれ親が言い過ぎてしまったり、失敗を通して学ぶチャンスを奪ってしまうことで、子どもが自分で決めて行うという生きる上でとても大切な術を身につけられなくなってしまうかもしれません。

 

また親の基準で子育てをすることで、子どもが本当にやりたいことを言い出せなかったり、どうせダメだろうと諦めてしまうかもしれません。

 

皆さんの中でついつい子どもに手をかけすぎてしまっているかもしれないと思う方がいたら、その気持ちをちょっとだけ我慢し子どもが選んでやることを見守ってみてあげて下さい。

 

いつの日か「こんなに逞しく自分で何でも出来るようになったんだな。」と我が子の成長に感動する時がくることでしょう。